早朝、なんとか起き出して、出発の支度。これからチビタという町に行くので、まだ出るわけではないが、あとであわてないように準備しておく。
昨日はTシャツ一枚でえらく汗をかいたので、用心して薄着で出る。果たして、バスの中は寒かった。猛烈に後悔するものの、後の祭り。で、1時間ほどかかって現地に到着、もやの中に浮かぶ「死に行く町」を見物に歩き出す。
最初のウチは、バーニョレッジョという町中を横切るだけだったのだが、突然、チビタが近くなったとたん、おそろしく急な下り坂になる。角を曲がると、果たして写真で見たあの町の威容があらわれる。でもって、その町につながってる唯一の道であるコンクリートの橋も。
いやこれが恐いのなんの。ほっそい橋の左右には1メートルもない手すりしかなく、その下はうっそうとした繁みとむき出しの地面のみ。それが最後の方は高低差数十メートル以上あって、もう震えそうになった。とにかく横が向けないの。
でもって、その橋、猛烈な急坂になってるのだ。特に最後の方。町の入り口もか。てなわけで、薄着を選択した自分を心底褒めたい気分になったです。汗がどっと吹き出して、もう大変。
町中は朝早いせいか誰もいなくて(観光地なので、それを生業にしている人たちは住んでる)、静かな目抜き通りを歩く。とにかく狭いので、10分かからず歩ききる。
死に行く町というのはその通りで、土台になってる地面が浸蝕で崩れていってる上に、大きな工事用の機械が入れないから、簡単なメンテナンスしかできない家々は、どんどん朽ちて行っている。石だから朽ちているってのはおかしいか。でもまあそんな感じ。
でもFor Rentの家見つけたりな。安いのかなあ。
一通り見て、帰りのバスまで30分強になったので帰る。9時すぎ。帰り道、町へ向かう観光客たちとすれ違う。これからが本格的な観光タイムらしい。まあ、こっちはかえって時間帯はずしてよかったかも。いい感じで町を見られたので。
帰りのバスも寒かった。んー。
それからオルヴィエートのカーエン広場(ケーブルカーの上の駅のあるところ)でバスを乗り換え(前日に切符は買ってあった)、それが運良く借りてる部屋のすぐそばで停まるバスだったので、もどって荷物を持ち出すのにそれほど時間がかからなかった。
それからドゥオーモ前までスーツケースを曳いていき、いつものバスに乗ってカーエン広場へ。で、計ったようにケーブルカーが上がってきたのでそのまま飛び乗って国鉄の駅へ。時間は調べてあったので、だいたい計算通りに電車に乗ることができた。席はコンパートメント。あんまり好きじゃない。特に仕事をしようと思っていた時は。結局なにもできず、無為に3時間が経過する。意外に電話の電波のつかみが悪く、メールチェックくらいしかできなかった。あとバッテリもたないなー。
電車はちょっと遅れていたはずだが、ナポリには定時に着く不思議。
で、ネットで調べたナポリのバス路線に乗ってフェリーの出る港へ。うそつき。その路線、港の近くへ行くけど、歩くとめちゃめちゃ遠いやん。海岸沿いの通りを行く路線があったはずなので、帰りはそれを使う予定(伏線)。
フェリーの時間は計算通りにはいかなかった。たぶん出る港が違うのをごっちゃにして載せていたのだろう。まあよし。
結局6時近くまで待たされることになる。
で、着いてみると、地図からは想像もつかない場所に宿があって、荷物を曳いて歩くのは困難と判断、タクシーに頼る。手ぶらで歩くなら、細い道も一方通行も関係ない(つってもタクシー、信じられない道を走るけどな!)ので、まあ20分くらいで着いちゃうのだけど。
面白いホテルだった。なんつーか貸部屋? オルヴィエートのとほぼおなじ。ただ、こっちはリゾートなのでいろいろ庭とかソラリウムとかあるんだけど。長滞在するところだなあ、ここ。一晩しか泊まらないのは失敗だったです。
それから荷物をほどき、電話を充電して、予備の電話に切り換え、夕飯を宿の人に聞いた店で取るために出かける。
迷った(笑)
たぶん、GoogleMapがなければ、たどり着くことさえできなかったであろうことでしょう。初めての場所を、真っ暗な中歩くのはきつい。街灯ないところもあるんだよね。真面目にキーリングの発光ダイオードライト使ったし。
なんとか目的の港に着いて、さて、店はどこだろうと迷ってから、さっき入って石鹸買った店で聞けばよかったと思いつつ、ダメもとでGoogleMapに店の名前入れたら、出やがりましたよ! どこまで凄いんだ、GoogleMap。ちょっと場所がわかりにくかったけど、道沿いにあったから無問題。
そこで(割り引いてもらえたらしい)知らないメニュー中心でとったら、チーズをレモンの葉と焼いたのとか、うにのスパゲッティ(単純にうにをあえただけ)とか、イワシのフリットが出てきた。イワシは翻訳サイトでわかっていたが。
むう。うにのスパゲッティはそんないらんかったなー。あれなら貝のニョッキとかの方がよかったぜ。
いや、とても美味しかったです。単に、もっと変わったの食べたかっただけ。
昼を抜いたので、がっつり(といってもパンには手を出さなかったので、そんなにお腹苦しくはなかった)食べて帰り、眠くなったのでそのまま寝た。<仕事は!
島に行って島の空気を感じてきたが、なんとなくわかったような気になった。やっぱちゃんと見ておくのは大事だなあと。
イスキアも嫌いじゃないが、自分的にはこのプローチダの方が性に合っているような気がする。狭いから。でもまたイスキアも行きたいなあ。
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