10/5 ヴェネツィア!

 やっとやってまいりました。念願のヴェネツィアです。うそです。そこまで楽しみにはしてませんでした(じつは、今回の一見すると脈絡のない動きには理由があって……まあそれは追い追い。たいしたことではないんですが)。
 最初の感想はありきたりだけど物価高っってことと、なんだか巨大なアトラクションっぽい感じがするなあということでしょうか。
 いや、実際にここにあるものはすべて何世紀も歴史を重ねてきているわけで、もちろん後から作ったアトラクションではないんですが。でもまあ、なんだかできすぎというか。ここまで入り組んでて、おもしろげな構造って不自然に思えるというか。という見方をしちゃうのは、ディズ○ーの悪影響か?
 住んでる人たちは、観光客慣れはしているものの、観光客ずれはしていない感じです。全部を見た訳じゃないんで、一概には言えませんが、日本の観光地のいやな部分を想像してたんで(わかってないだけかもしれないけど、まあそれでも)、それは見えないかなあと。

 オステーリャ(Osterja……だったかな?)は1、2軒入ってみましたが、確かにあれはいいかも。お総菜おいといて、好きなタイミングで好きな量を食べて談笑するってスタイルなんですが、味は結構行けるし、値段は相対的に安いしで、自分的にはこのためだけに再訪してもいいかな(でも次の宿はメストレの方がいいかなーとか……ああ、でもいま泊まってるB&Bはかなりいいですが。トイレ風呂共同がきついといえばきついけど)と思ったり思わなかったり。<どっちだ

 で、とりあえず町中をさんざん歩いてから、夜、全然ヴェネツィアの島とは関係のない、本土の方の食堂へ向かったり。
 いやー、余裕のないタイミングで行動するものではありません。かなり遠い場所だったので、タクシーを使うと(使わざるをえない)とんでもない額になるのは明らかで、それをすこしでも圧縮しようと本土へのバスに飛び乗ったはいいが、そのバスはタクシープールのある駅前を経由して市内を巡回するバスで、駅が終点だと思い込んでいた(本土と島のシャトルバス的な)せいで、降りるタイミングを逸し、時間を浪費したあげくとんでもない場所で途方に暮れるという、端から見てたら指さして笑っちゃいそうな状況が生まれ。
 いやまあそれはともかくとして、時間がかなり遅くなっていたので、タクシーで向かっても閉店してるんじゃないかということが頭をよぎり(予約はしたが、名前聞かれなかったし、なんかうやむやになっちゃったので)、閉店時間を確認しようとしたものの、電話で質問してもたぶん会話にならないし、さてどうしようと思った刹那、頭に浮かんだのはつい今朝までお世話になっていたナポリの友人アキさんでした。
 でまあ、電話で聞こうとしたら、まず電話のアプリが暴走するわ(1回切れた)、食堂の電話番号は電話かけつつ参照できないわ、マーフィーの法則がここへきて全開で大炸烈をかましてくれやがりまして(でも、筆記用具とポケット辞書さえ携行していれば、なんてことなかったわけで)、もともと困ってた頭がパニックに。
 それでも、アキさんは食堂に電話してくださって、だいたいのタイミングを聞き出してくれ、かなりきわどいタイミングだけどなんとかなるかもという希望が見えてきて、わめいたり暴れ出したりせずにはすんだのでありました。まあ別に本当に暴れたりするわけもないんですが、ひとまずは落ち着けたと。
 もう、ただ感謝あるのみ。

 ていうか、キャンセルすればいいじゃん。火曜日定休だから今日しかチャンスがないんじゃーとか、そういうことはおいといてさ。>自分

 それからはトラブルもなく、というよりそれまでを考えると不気味なほど順調に事が運び、結局その郊外の食堂へなんとか時間までにたどり着けたりするのでありますが、あんまり面白くないので割愛(というか運転手さんたちの好意には心から感謝)。
 店が呼んでくれた帰りのタクシーが、行きと比べて、いくら呼んだ料金込みとしてもおいおいってのはちょっとおいといて。
 いや、べつにいいんですが。
 料理は海鮮料理が主で、ゆでものの前菜とスカンピのタリオリーニ、でもってアンコウのグリルといただいておなかいっぱい。正直、ヴェネツィア市内でこの内容を食べたら、80euro超えてると思います。
 意外だったのは、予想では家族経営のわりとこじんまりとした店だと思い込んでいて(そういう店ばっかり回ってるから、妙な先入観を持っていたようで)、だから閉店も郊外だし早いかなーと思ったのですが、とんでもない話で、建物もすごく立派。お客さんも近所の人というより、遠くから来ていそうなわりと余裕のありそうな人たち。
 何時になっても人が入ってきて、いつまでやってるんだと思わせるくらい遅くまで営業しておりました。脱力。自分の空回り加減に。
 いやもう、ダメです。自分が。やはり、いろんな意味で(特に精神的に)余裕のない行動は、いい結果にならないことがはっきりとわかりました。こと自分においてはね。
 もっとしっかりせんと。

 ローマ広場へ帰り着いたのは深夜で、徒歩で宿まで帰ることになるかと思いきや、目の前に水上バスが。なんか知らんが乗ってみたら(そこから出た船は、経路的に宿に近い停留所に必ず停まる……と思っていた頃が自分にもありました)、なんと予想とは反対方向へ! あ、そっちへも行くんですかって感じで運を天に任せ、しかしもし途中で本島に止まらなかったら、リド島行きだぞと思いつつ、さっきの経験のせいか、妙に開き直って船に乗ってたりしたのでした。
 したらサンマルコに停まってくれたので、これさいわいと下船、GPS使って無事宿に帰り着きました。いやマジでGPSなしでは何度迷子になったかわからなかったほどで。

 明日は一日観光。時間の許す限りで、どっか他の島に行ってこようと思ってます。

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