10/16 展望台

 なんか軽くハイキングマップとか配布されてたんで、ちょろっと見てみる。温泉街の周囲に、ぐるりと道が書かれていて、ハイキングにいいらしい。いやもうこの時点で嫌な匂いぷんぷんしてましたさ。縮尺もたぶんかなりいい加減だし、ちょっと気軽に歩けば鍾乳洞に行けるとか、そんなふうに書かれちゃいるけど絶対ウソだろと。
 ただしこの時点ではまだ「距離が」ウソって認識だった。
 明けて帰る日の朝、ちょっと近所を散策しようってことで歩き回っていたのだが、ほとんど温泉街に隣接するような位置に展望台があるとか地図に書いてあったので、ナノも暴れたがっていたことだしと歩き始める。近くにあったギャラリーの人に聞いたら、そこの裏から行けばちょっと坂が急だけどショートカットできるよとか教えられて。
 まあたしかにショートカットだよね。距離は短かったよ。ただしあれは、オレの中では登山と呼んでいるけどナ!
 裏山扱いにしてはちょいと険しい(もちろん丸木を重ねて作った階段はあったヨ! 途中でバラバラになってたところが何ヶ所かあったけどな)ところをなんとか登り切り、なんか杣道みたいな細くて急な坂しかつながってないわりには、それなりに立派な吊り橋があって、その先もやっぱり信じられないくらい細くてぐちゃぐちゃの道しかつながってないという。
 それをなんとか乗り越えて、展望台に到着(……と思ったらただの休憩所だったのだが)、で、帰ろうということになって先を行く(あの吊り橋戻るの絶対嫌だったし)ことになったものの、その先がさらにきついアップダウンの繰り返し。
 さっきのが展望台で、後は帰り道だと信じて疑っていなかった自分たちは、帰り道にしては異様にアップダウンを繰り返す険しい山道にある発見をして度肝を抜かれた。
 なんか、左斜め後方にちょっと上がっていく細い道があるさ。そこに、足もと見てないと見落としちゃうような看板が立ててあったさ。もうおわかりですね。
「この先展望台」
 いやもうそこで心がもっきり折れまして、すごすごとその先に進んで山を下りましたよ(いくつか登山道があって、自分たちは成り行き上、裏のコースからメインの登山道を逆行していた。そこからも結構な距離がありましたよ)。で、その時感じたこと。
 たかが展望台に行くのにも杖がいる!
 ああ! 旅館に立派な杖が売られていたのは、そういうわけだったのか! あれは山伏気分を満喫しようっていうなりきりアイテムじゃなかったのね!(まあそういう店もあったけど、あれも本職の人用なのかも) いや絶対必要になるだろ、特に「ハイキングコース」なんか行ったら! ていうか「お山が開いてる時にまた来てね」とか言われたんだけど、どうしろと! いやいろいろ見るものも増えるって意味なんだろうけど、たぶんオレ行けない。主に体力的に。
 まあナノあたりは体重が軽くて筋力がはるかに勝ってるから、杖なんか全然いらないだろうけど、いい年こいた体力壊滅の大人はあれないと絶対ヤバイ。ていうかヤバかった。そして地元の人たちの口ぶりから、あんな道普通(あの吊り橋めちゃくちゃ常用されてるだろ!)って感じが垂れ流しだったので、ヤツらはみんなじつは山伏だ説!
 いやほんとうにお世話になりました。また行きたいです。洞川温泉へ続く道にでっかい真っ黒な鳥居みたいなものがあったんですが、あれ結界だったのかも。そうだよ、あそこ結界門とかあんだよ、大マジで! 厨二病真っ最中のみなさんは、ちょっと邪気眼とか魔性の右腕を発動させるために、あそこの山河を巡ってくるといいよ!

 そんなこんなで温泉町を離れ、あとは特に問題もなく、下市温泉寄って帰ってきました。あそこは日常遣いにいいね。来ているおやっさんたちもそんな感じでした。それを言うと天の川温泉もそうだったけどな。

 レンタカー返却も簡単に終わって、電車もばっちり。東京駅から預けてたクルマで直接高速に乗って帰る。事故渋滞だったけど、あんまり早く着いちゃうのもアレだったのでかえってちょうどよかったです。結局夜の7時半くらいには着いてたし。
 カミさんたちもいたく気に入っていたので、また行こうという話に。水害からの復旧が第一なので、邪魔にならない程度にではありますが。しかし、洞川温泉、冬場どうやって行くんだろう(冬の設備もばっちりそろっていた。うう、あそこで年越ししても悪くないな)と思ったら、やっぱり4WDにスタッドレスか。バスもあるが結構運休するって話。まあ昨冬は2回運休しただけらしいが。
 あとなぜかお下がりとか買ったのとかで、陀羅尼助丸が大増殖中。まああの程度の量ならすぐに使い切るだろうけども。

 で、結局仕事はほとんどできなかった。疲れてたからなあ。明日が地獄。

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