日別アーカイブ: 2023年6月3日

6/3 大雨のあと

 土曜日の朝。いきなり電話が鳴る。時間感覚が麻痺していたので、どうせワン切りかなんかだろうと思って出ると女性の声。正直、このときは誰だかわからなかった。声が違ってたので。その理由はあとで判明するのだが。
 相手が名乗ったのでお義姉さんだとわかり、カミさんに渡す。
 ここでぼんやりした頭でもようやく事態が呑み込めてきた。
 ああ。
 そういえば、2、3週前に、ちょっと厳しいかもしれないという連絡が来ていたはずだった。猫娘の件でやることが爆増していて、いつもならもうちょっと気にかけていることが軒並みスポイルされてることに気づく。
 いや、何日か前に、なんとかなってる、むしろ元気っていう連絡が来てたような気もする。
 カミさんもそう言ってたのでそうらしい。

 さて。
 そんなこんなで、家族全員でカミさんの実家方面に戻らねばならない。時はまさに豪雨の直後。報道では、やれ列車に閉じ込められてケアなしとか、昼まで一切電車動かずという話が繰り返し流れてくる中、午後から再開するという情報だけを頼りに、チケット購入アプリに張り付いたりする。
 その前に、猫娘をどうにかしなければならないことを忘れていた。あと、どのくらいで戻ってこられるかもわからないので、黒いのと子猫のケアも考える必要があることにも気づく。
 てなわけで、猫娘は治療してもらってる隣県の病院に入院、残りは去年も来てもらったシッターさんにお願いすることに決定する。
 猫娘は朝と昼前の投薬&給餌を終えた後、素早くケージに入れてクルマでゴー。すっかり慣れた道を突っ走り、無事預けることに成功する。
 昼飯は病院の近所のファミレス(別ブランド)。生パスタうまかったです。
 その帰り道、シッターさんのところへ鍵を預けに行き、あとは出かける準備をしながらアプリとにらめっことあいなった。
 いや、アプリが向こうのサイトにアクセスできるようになるまで長い待ち行列ができてましてね。待ち時間20分とか。まあ全然緩いってのは認める。実際当日中のチケットはなんとかなったわけだし。

 やっと待ち行列を抜けて電車の空席状況を見ると、見たこともないくらい×で画面が埋まってる。だめかーと思いつつ後の方に時間を送っていくと、突然○印のついた列車が現れた。
 ほぼ脊髄反射でタップして座席を表示、びっしり席が埋まってる中で、なんか真空地帯みたいに3人並びの席がぽっかり空いてるのが見つかった。もう他を見ている余裕もない。下手をすると躊躇しているその瞬間に席が埋まっちゃうかもしれないから。
 というわけで、その時間に不都合がないのだけを確認してタップ、購入決定して、3人の時計やICカードにチケットを紐付ける。

 まああれか、帰ってこいってことなんだろうな。
 そう思いつつ、とりあえずの日数分の着替えと自分用の薬、電源関係をスーツケースに詰め込む。ああ、礼服も。ナノは高校生だし暑いしでポロシャツとスラックスだけ。
 全部片付き、電車は夜7時出発ってことになってるので暫時休息。いや、定時通り出るならせいぜい余裕は1時間くらいなのだが。
 まあ定時はないよなーと思ったらやっぱりで、自分たちの電車は1時間遅れとか出てる。その前なんか1時間半くらい遅れてるらしい。2時間遅れがないのがなんとも。払い戻しになるから。

 ターミナル駅までは順調。通常の電車は通常通りの運転状況だった。そりゃそうか。
 着いたでっかい駅はそりゃあもう芋を洗うような人の数で、通常のホームですら結構な人だったのにこれから乗る方面のはなんか人でコンコースが埋まってる感じ。これ全部乗車の行列なのか? と思ったら払い戻しの問い合わせで待たされてる人たちだった。乗車待ちの人たちは発着の間が狭まっているのでやはり少なくはなかったものの、電車が出るにつれて捌けていくのでこっちが乗るあたりはそこそこ混んでる程度になっていた。
 1時間遅れってのが実に微妙で、どっかで身体休めてぼんやりできるほどの間ではなく、かといってホームで待つには長すぎるというなんともいえない絶妙の間を作り出す。結局入ったのはチョコレート屋のイートインで、ジェラートや飲み物などで時間を潰すことになった。
 その間に待ち時間は増減を繰り返し、本来の出発時間を過ぎるといつ出発してもおかしくないって感じになってきたので、結局ろくに休むこともできず出発することになった。
 急いで近くの弁当屋で弁当を購入、改札前の人垣をかき分けて改札に到達、ぱぱっと通過して改札内のスタバ前で時間読み。発車時間がほぼ確定状態になったので、10分前にホームに上がった。
 電車そのものはもう来ていて、車内清掃中だった。自分たちの席に至近の列を探してそこに並び、無事乗り込むことに成功した。

 正直、今日は3時間ほどしか寝ていなかった。なので寝られるならここだと思い定めていたのだが、これが寝られない。眠くならない。でも仕事する気にもならない。ネットでラジオ聴きながらぼんやり。しかし駅に停車するたびにネットのデータ流が切れるのどうにかならんのかね。車内wifiもだが、携帯の電波の方も不安定になるのは気のせいなのか?
 2時間半後、目的のターミナル駅にたどり着く。すでに深夜一歩手前。夕飯はさっきの弁当ということになりそう。ちょっと足りないがまあ仕方ない。
 そこから地下鉄と私鉄を乗り継いで最終目的地に。駅に迎えに来ていたお義姉さんに、今夜過ごす場所に連れて行ってもらう。

 要は夜通し番をするあれね。
 自分の親のが頭にあったから、なんかこうどっかのお寺の隅っこにある小さな建物かなにかかもうちょっと立派な程度かと思っていたが、あれ、用途が違ったらそれなりに立派なホテルだよねってレベルのところだった。なんでも地域で契約して利用しているんだそうな。
 いや、あそこでよかったなーと終わってから思ったりした。それを知るのは、もうちょっと後のこと。

 カミさんと二人で寝ずの番に。ナノはお義姉さんのところへ。
 いたくひもじかったので、ちょっと近所でサラダを買ってきて食べた。