夜中ど真ん中に目が覚めた。いや一応早朝なのか。
寝られそうもないので、起きて色々やって、散歩に出た。真っ暗。星が見える。海鳥が姦しい。
とりあえずオタゴ大学へ向かうことにした。そんな遠くない。いまの自分の感覚なら。
ただ、さすがに冬なので手が悴む。びっくり。当然なのだけど。走ってるクルマの屋根が凍ってるし。
大学に行き着いて、それから引き返し今度は街の中心へ。もちろん全部閉まってるが、賑やかなのはよくわかった。
9時過ぎれば開く店も結構あるので、カミさんたち連れて回ろう。8時からはカフェも開くし。
しかし落ち着く街だ。もうここに住んでもなんとかなるんじゃないかって気さえする。経済的な部分は置いといて。そのくらい暮らしてもストレスが少なさそう(ないとは言わない)。実に身の丈にあってる。学生街で、必要なものはほぼここで完結しているというのも大きいかもしれない。
いやまあ現実にそうなるとまた別の話だってことはもちろんわかっているのだけど。ただ、好きなイタリアの街ですらこんな気持ちにはならなかったので、やはり馴染むという部分ではこっちのがいいのだろう。
そんなこんなで戻り、荷物を片付けて出る。一通り案内したあと、昨日入れなかったカフェ、その名もTHE COFFEE CLUBへ。
これがうまい。目をひん剥くほど。まずFLAT WHITEが別物というくらい。別に昨日のがまずかったわけではないのだが、こっちのはなんだろう、わざわざ行って飲んでも誰も仕方ないって言ってくれるレベルと言おうか。
そしてさらにエッグベネディクトをいただいたが、アップグレード版で下にあるのがマフィンじゃなくてハッシュポテト的なのを丸く整形したのだった。いやそれも美味しかったのだが、キノコのを頼んだらこれがもうえも言われぬ味でなんと言おうか。これのためだけに()
名残は尽きないが、彼の地を後にする。空港まではタクシー。短時間で到着したので、ちょっと押してたのが余裕になった。
とにかく余裕をきかせてスケジュールを組んだので、飛行機に乗って最初のハブ空港に戻ってきて、それからでかい街に向かうのもなんとかなった。結構テンパっていたが、余裕があったのでしくじらずに済んだと言おうか。路線がシンプルだったってのもある。乗り換え1回でバス併用だったけど、面倒ではなかった。
でももう帰りでは使わないんだけどナ。全部1回限りなのよ。非対称な行程。
さて、たどり着いた大都市は東京だった。空気もそうだし、日本人が結構いるってのもあった。別にそれが悪いわけではないが、大都市特有の空気の澱んだ部分も当然ある。これは仕方ないし、これが性に合う人も多いように思う。
いや自分には合わなかった。泊まったのはとてもいいホテルで、奥方が日本人だったりして利便性も抜群。飯はホテルにしたが、とてもいい食堂で、外の猥雑な店も悪くはないが、ノーマスクでガハガハ笑いながら集団で酒飲んでるのを見るとちょっと引いてしまう。こっちと日本とでは状況が違うとはいえ(それでも感染者は急増してるらしいが)。すんごく忙しいところに、追加注文やよくわからない注文したりして迷惑かけたけど、ちゃんと対応してくれたし(でもちょっぴり嫌な顔はされた気がする)。
明日は動物園に行くのでタクシー使うかバスにするか悩んでると相談したら親身になってくれて、結局タクシーお願いして、その予約を全部やってくれたり。料金ももちろん。
それでも、なにか違和感。昨日泊まったところはずっと狭いし設備も少ないが、なんか気分が楽だった。大した差じゃないのだが。
つくづく人の多いのが苦手なんだなあと思った。そのくせ田舎暮らしができるわけでもないが。
ホテルにチェックインしてから全力で街中を歩いてみた。港町なのでまずは港に向かい(なんとボードゲームのコンベンションやってたよ。時間が遅かったし、ナノが興味なかったので入らなかったが、同業者ならウキャウキャ言いながら飛び込んでいたに違いない)、そこから海沿いに歩いてぐるっと回って戻ってきた。その時点では夕飯をどこにするか決めてなかったので、候補に考えていた店を見るルートをとったの。
書き忘れたが、最初に出てすぐ昼飯がまだだったので、こっちの寿司がどんなものかということで寿司屋を探そうとしたのだが、ホテルが高級すぎて感覚が理解してもらえず(違うんだ、ちゃんとしたところに行きたいんじゃないんだ!)、歩いて探そうとしたら出て50メートルであった。その名もSUSHI FACTORY。なんか東洋料理全般のいかがわしげなところに見えて、一瞬パスしかけたけど単体の握りが結構あったので大丈夫だよと言って入ったら大正解。っていうかもっといかものだと思ったのに、普通に手作り的ではあったが回転寿司そのものだった。ネタは多少違う(そりゃアナゴはないわな。あれなんだったんだろうレインボーイールとか書いてあったんだ)が、味も全然許容範囲で、エビフライや餃子や春巻きも流れてくるし、刺身もあるし、タコわさもあったりで、日本酒あればそこで完結しそうな勢いだった。いやいたってチープだったけど。だがそれがいい。
で、電話の地図に誘導されて、目星をつけていた店の元に戻ったのだが、それがなんとSUSHI FACTORYの向かいっていう。でもってやっぱりちょっと混んでるとこわいかなーと思ったのでパスにした。その奥に長逗留なら行ったかもしれないビストロがあったけど、ホテル出るのもしんどかったのでホテル飯にしたってわけ。
頼んだのはエビの前菜に今日のお魚のソテー(?)、羊。ちょっと足りなかったので豚肉カレーという前菜も。正体は角煮の皮の側をパリッと焼いてカレーソースで食べるの。
葡萄酒は1本頼もうと思ったら、グラスで来ちゃったのでそれで。というかその方が結果的によかった。赤頼んだけど、グラスなら先に白の方がいいのでそれを追加で。でもって食後酒まで頼んでしまう。
店はものすごく忙しくて、奥で宴会的なこともやってたみたいだがこっちはお客も多くなくて落ち着いて食べられたという。の割には入った時にいた人たちは出る時もまだいたなあ。
オープンキッチンで、活気のあるところだったのがまたよかった。
でもなんとなくこんなものかなーと思ってしまったのはなぜだろう。早朝に目が覚めて、ぼんやりとそんなことを思ってしまう。
戻ったら、やっぱり寝てない&超歩きが響いたんだと思う。3時間ルールなにそれおいしいの的な感じで寝た。エアコン動いてるのかわからないくらい寒い。凍えるほどではないけど。これマジで動いてないんじゃないかな。そんな状況で投薬できたのは奇跡だったかもしれない。
そして仕事はできなかった。
明後日以降かなあ。