日記帳2000
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過去の日記へ
12/31 というわけで
状況は世紀を越えて続くのでありました。
困ったものでありまして。でも自分らしいや。
というか、人間、そう簡単に区切りなんぞつけられませんな。
今年は、仕事本当に進みませんでした。怠慢だって言われるとそれまでですが。でもまあ、今年のことは、今年のことで、教訓として来年以降に持って行こうと思います。
あ、家楽亭のおせち買ってまいりました。うまそうです。結果報告はまたそのうち。
なんとも締まらない締めだね。
12/30 うわーっ!
やばいやばいやばいやばい!
本気でヤバい!
もーとにかく四の五の言ってられないので、仕事します。正月休みなしとか言ってたら、それどころじゃない状況に。ああだがまだ加速がかからない。もうちょっとなんだが。
>呪法航星紀
結構スケールでかい話になります。本当は、もうちょっと先にやるつもりだったんですが。ちゃんと、ソーサル・ロウともリンクしますので。ていうかしないとね。
12/29 温泉。
ひょんなことから都下某所の温泉へ。これがまたいい湯で、すっかりお気に入り。リピーター化するかも。ロケーションよし、もちろん泉質よし、割り引きも多いし。
夕飯は、おそらく今年最後のクラッティーニ。気合いのはいった料理をありがとう、倉谷シェフ。まだ、身体大変でしょうに。量は、今日のがベストだったかも知れません。
12/28 店に嫌われる。
夜。今日は飲み会の予定だったが、急きょキャンセルになり、しかもカミさんは会社の先輩方との打ち上げで帰りが遅いので、クラッティーニあたりに行こうかと思ったら、シェフがグロッギー。
じゃあ、はりこんで味三昧と思ったら、一昨日で終わりときたもんだ。
結局、ありもので適当に作って食べたさ。で、残ってた味噌汁全部食べたら調子悪い。食い過ぎたもよう。うう。
深夜、風土という店を思い出して行ってみたが、閉店30分前だったので、閉めたので終わりと言われてしまったし。
というわけで、今日は全滅。こういう日もあるね。
それにしても仕事しろよ、おれ。なんかなあ。
12/27 進展ナシ。
もー大変ですわ。あんまり進まないんで。
とにかく、やらせてもらえるんだから、期待を裏切らない程度にはがんばらないとね。そんな感じで。
夕飯はフリット。夕方やってた番組で見たの。フリットの衣って、粉をまぶした上から卵を加えるって方式なので、薄くて揚げ油を含みにくいという。これを某エ○ナで揚げると、それはもうかなりいい感じで。具は海老、イカ、タコなので、油を吸わないしね。
またひとつ出し物が増えたなって感じ。
っていうか仕事しろよ、おれ。
12/26 大吉。
働き者の地味なおじさんの店という印象が猛烈にあるんですが、以前、某TV番組の企画で開店した大吉家@成増、結構いいです。
なにがいいって雰囲気がいいのね。御主人が山形の方なんですが、なんとものんびりしてて、とても東京のラーメン屋さんとは思えない時間の流れです。
もちろん、味もいいです。普通、企画物と言えば、「なんじゃこりゃ」的なものだと思いがちですが、ここまでちゃんとしたラーメン屋さんとして復活したのは、すごいことだと思ってます。真面目に、家系ラーメンを名乗っても不足のない味だし(もちろん改善点はあるにしろ)、これからもますます上昇カーブを描くことでしょう。
昨日行って、そう感じました。お客さんにも愛されてる。いい店ですよ。
で、今年は31日まで。来年は2日からだそうです。ね、働き者でしょ? これでお昼も営業してるんだよね。
12/25 トリはクラッティーニ。
さすがは一番の古株。本気で凄かったっす。イル・カナアレにくらべれば高級感はないですが、クリスマスメニューだけは別格です。本当にすごい。ああいう料理作らせると、やっぱ敵はいないなあと。
出だしは結構つまずきましたが(なかなかメンバー集まらず)、最後は本気でしあわせ気分で帰ることができました。
あ、内容は『食い物屋』にて公開予定。イル・カナアレも。NAKAさんのメニューを撮影できなかった(忘れた)のは無念でありました。これも紹介はしますが。
昼間は実家の家族とともに築地へ。お客が多くて殺気立ってる。ああ、某有名ラーメン店、ダメです。なんか、驕った店の典型を見るかのようでした。あれなら、裏通りのお客のいないお店の方が全然美味しいです。本当です。
12/24 昼餐。
なんかここんとこ飯ばっか食ってますがそれはさておき。
今日はNAKAさんで昼飯。美味しかったよ。イル・カナアレに負けてないと思う。個人的には。たしかに、メニューへの取り組み方とか、やっぱり若さとか、そういう部分ではイル・カナアレの敵じゃないと思うんですけどね。でも、老練さとか、深みとか、その辺ではむしろ上じゃないかって。
その辺はまあ、ここで熱く語ってもしかたないんですが。
でまあ、夜はおとなしく夫婦だけでごはん。メニューはシンプルに鶏の腿肉焼きとスープ。なんか、いかんね。これでシンプルとか言ってちゃあ。罰当たるぜ。
12/23 晩餐。
イル・カナアレ方面にて、家族と。今年もうまいですー。遅めの時間に設定したので、シェフも手すきになり、挨拶などしてまいりました。
レポートはそのうち。つっても写真撮り忘れたので、他の方のデータをお借りしなければならないかも。
昼間には、カミさんとともに佐野厄除け大師へ。ひさびさのドライブだったけれども、外環〜東北道ってのは本当にすいてて気持ちがいいです。年末年始、お盆、スキーシーズンあたりはこうはいかないんだろうけども。でも、週末ごとに混むほかの高速にくらべれば、もう道はいいし、景色もいいわで、なんつーか。
佐野ラーメンも美味しかったです。
12/22 わたしがどれほど周囲の人々に感謝しているか。
わたしの乏しい言葉などでは、とても言い表せないでしょう。
自分の小ささと無力さを思い知りました。果たして、次になにかあった時、わたしは同じ轍を踏まずにすますことができるのだろうか。いや、踏んではならないのだけれど。なにがあっても。
というわけでいろいろあって凹み。小説書きとしても、こんなことでいいのだろうかと思うことしきり。まあ、結局できることをするしかないのだけれど。背伸びをしようと、なにをしようと、持てる力以上のものは出てこないのだから。限界を超えるのは、積み重ね以外にないんだ。
12/21 開く地獄の淵。
事態は悪化。予想もつかない……いや、もっとも恐れていた方向へ向かっている。すべては明日。
夕飯は餃子。適当に作った割には行けた。こんな時でも食欲だけはある。
ふたたび妻に感謝。
12/20 なにがあったのか明確な記憶はない。
ただ、苦痛と焦燥だけがあった。
気功の講座に出る。なんかいろいろあって恥ずかしい思いをした記憶だけがある。……とりあえず練習だけはしとこう。なにがどうとは言わないが:D
12/19 疲労を拾う
精神的にダメージ大きいこと連発。どうも、自分の打たれ弱さを痛感する。
いやそんだけ。あと妻に感謝。
12/18 今世紀最後の太極拳
なんかへろへろなんだけど、最後だし、なんか先生来いってんで行ったら来ないしさ。まあ、その辺適当に。
ちょっと疲れることあり。自分が情けなくなる。
12/17 クリスマスinウチ
知人関係を招いてパーティ。なんて大仰なものじゃないけど。
前日から仕込んで適当に食ってもらう。ネタはMICKEYさんの薫製だ。カラスとの戦いのせいで、肉関係は完成しなかったけれども、それでもベーコンはかなりいい出来で、それを使ったカルボナーラは好評でした。
なんか、寝不足気味でへろへろ。風呂にも入らず(昼に入ったけど)寝る。
12/16 忘年会in足立
太極拳の忘年会。なんか今年は仕事とは関係ない忘年会が多い。
多いっていうか、でもこれで2つめか。いつもは自分主催の飯を食うだけの忘年会しかやってないから、今年はまだ多い方だったりするんだけれども。
ソノラマのあれも忘年会とすれば、まあ仕事関係皆無だったわけでもなし、か。それにしても横のつながりが希薄だなあ。それをいえば、自分に責任があるのだけれど。e-mailとかbbsとかで知り合いでも、それは横のつながりがあるとは言えないところが微妙。
12/15 動くと早い。
とりあえず、ではなく、通った。もちろん、書き上げられなければ、どんな約束も意味はないわけだけれども。
当面は、現状かかっている仕事に専念しなければなりませんが、来年になったら、ちょっと動きます。お楽しみに。
来年、クラッティーニは10周年です。なんと、10周年記念ツアー企画中とか。倉谷シェフとローマへ行こうって話。どっすか?
え、わたしっすか? 仕事さえ詰まってなければ。なんか絶望的。
12/14 とりあえず通った
種まきは終わった。あとは、これが早いうちに形になることを祈るのみ。
いろいろ犠牲にしてやってたうえに、何年もかかってたので、ちょっと感慨もひとしお……でもなく、なんか実感がわかない。これは、出ても思ったほどなにも感じないかも知れないな。
それでも、20年近くあたためてきたことがようやく形にできそうってのは、なんかM本零士先生のキャプ○ン・ハー□ックみたいでいいよね。
ただの(ただの?)学園物なんだけど。でもこれがスタート地点なんだ。
12/13 枯れてる。
とにかく眠い眠い。夕方まで気合いで起きてたが、結局夜中まで寝る。深夜、帰宅したカミさんに起こされ、飯を食いに家楽亭へ。
ぎりぎりセーフ。正確には、すっかり外の照明も落として、看板も引っ込めてあったんだけども、入れてもらえました。
店にはマスターしかいなかったけど、結構達者な日本語でお話しする。10年くらいいればあれくらい話せるようになるんだろうか。むう。
いや、マジで海鮮あんかけチャーハンうまいっす。本当に。
12/12 大江戸線だぜ。
環状部分開通で、築地へ。場外市場に始めて行ったが、これがなかなかよい。午前〜午後早めつー時間帯のみだが、早朝もありっぽいので、意外に時間帯は合ってるかも知れない。
飯は食えるし、くつろげる場所もあるし、なかなかよいかも。あとは場内に入る方法だな。もちろん買い物するつもりはないんだけども、一般人が入れるのかどうか。無理なら、なんか許可がいるんだろうけども、お金とかコネとか必要なのか。どうなのか。
12/11 太極拳自主休講
身体が死んでます。近所ならむしろ元気を出すために無理してでも行くんですが、往復40キロをやらかすと、その距離感だけで死ぬます。なので、先生はきっと怒ってるんでしょうが、今日は勘弁してもらったのです。ううう。
で、体調悪すぎなので、どこぞの公園で基本功&第一段。ああ、元気が出た。
12/10 おなかの調子がちょっと変。
昼過ぎから東武に行って買い物&飯。飯は、屋上にあるオープンの食事スペース。ラーメンも、チャーハンもなんでもあるぞ。ロケーションだけで美味しい場所だね。
その後ペット屋に入って、オカメインコのひな鳥を見たり。セキセイインコの成鳥より巨大なくせに、まだひな鳥。おとなしいし、人を恐れていない。見習え。誰とは言わないが。
12/9 クラッティーニ有志の会
ちょっと早めのクリスマスパーティ。まあ、倉谷シェフの料理教室の忘年会ってところですね。
パスタが圧巻で、とにかく嵐のように出てくる。最後の鹿なんか、もう苦しくて入りませんでしたよ。まあ、メインはお土産にできるんで、いいんですが。で、お土産は千葉のKamillaご夫妻にお渡ししました。お子さん連れだったんでねえ。
お酒も十分だったし、楽しゅうございました。ただ、土曜日だったんで、せっかく楽しみに来られたお客さんを追い返す形になって申し訳なかったかも。それはわたしの心配することじゃないんですけど。
一応仮装パーティの形式だったんで、カミさんが昔スイスで買ってきたというお面を持って行く。紙なんだけど、リアルな絵で、なんか被ると恐い。
つーわけでイヤな受け方をしてましたよ。
12/8 懸案事項がひとつ片付く。
正確に言うとちょっと足りないんだが、それはあとでフォローしようと心にきめる。きっとなんとかなるだろう。自分の中ではとても面白くなる予定だから。
そんなわけで、呪法航星紀に完全全力投入。年末までには!
12/7 補足
ニタについては昨年の1月あたりの日記を参照のこと。
本当は書こうか書くまいか迷ってたんですが、あのころにおなじようなことを書きましたので。まあ、後始末ってことで。
12/7 さよなら、ニタ
まだ2歳になったばかりでしたね。なにもしてやれなくてごめんなさい。あんなに元気だったのに。そう思うと、無念です。小鳥なんだし、ちょっとした原因で命を落としてしまうのだから、しかたないのだけれど。
仲間にはもう会えましたか? 人間の思い描くような天国なんかないと思っても、やっぱりそんなことを考えてしまいます。仲間を失って、寂しそうにしていたきみのことはいまでも覚えています。そうして、仲間を求めるように、きみはいつの間にか鈴のような声で鳴くようになりましたね。止まり木についていた鈴の音を真似していたんでしょう。人間の感傷なんか、鳥であるきみには関係ないだろうけど、それでも、たったひとりの寂しさだけはよくわかってたつもりでした。
だから、いつか、新しい仲間を探してあげるつもりでした。亡くしてしまった黄色の仲間のかわりにはならなかったかも知れないけど。
でももうその必要もなくなってしまいましたね。きみの声は本当にきれいだったから、きっと他の仲間にも気に入ってもらえると思うよ。ぼくらが本当に好きになったように。
知っている生き物が死んだことが悲しいのではありません。なにもしてやれなかったことが悲しく、そして悔しいのです。たとえ自己満足にすぎないとしても。
12/6 早朝から成田へ
6時半前後に、成田空港第2ターミナルビルに着かなければならないミッション発生。この時間帯だと、クルマを利用するか、さもなければ始発ぎりぎりの電車を選択するしかないわけだが、クルマは帰りに渋滞するのがわかっているし、ダルいので、電車で行くことにする。
ところが、だ。ダイヤを調べていて目の前が真っ暗になる。たしかに、始発に乗って行けばそのあたりなんとかなるのだが、だがしかし、途中2回ある乗り継ぎ(正確には、京成線の終点近くで1回乗り継ぎがあるんだけど、これは同じホームで待ってるだけらしいので)の待ち時間がたったの2分! しかも、乗り継ぎ区間の距離がそれなりにあるのだ。池袋では、最寄り駅からJR乗り継ぎの切符を買えばいいのだが、日暮里では精算して新たに切符を買わねばならない! そのうえ、こないだスカイライナーに乗り継いだ時の記憶からすると、切符の販売は自販機ではないのだ。
どうなる、どうする、やっぱりクルマしかないのか?
でも面白そうだから決行。あと、それに乗り遅れても、7時くらいに着くのもあるので、なんとかなりそうだし。
結果。池袋は全速力で突っ走り、なんとか乗り継ぎ成功。日暮里は、なんとトイレに入る余裕すらあったという。いやー、やればなんとかなるもんだねえ。でも、普通列車で成田空港方面まで行くのはなかなかに疲れるね。帰りもモーニングライナーとかいうのに乗ったんだけど、これが通勤列車兼ねてて結構混んでたり。
ま、クルマで行って渋滞巻き込まれ大会よりはなんぼかましだったけど。10時過ぎには帰り着いてたもんね。
12/5 火曜太極拳
今日は寒い千住の体育館。
千寿って字だったかな。
ま、なんでもいいですが。
うう。でも毎週これは無理ですよ先生。
まず柔軟を毎日やることだなあ。いやまったく。
そんなことはどうでもよく。
とにかく仕事だ。
12/4 月曜太極拳
行ってきました。無理して行った甲斐あって、先生来てましたが、その後の台詞が。
「上手くなりたいなら、火曜日も来なさい」
い、いや、その、わたしも一応社会人で……。(つづく)
12/3 なんか最近一日の密度が低い。
前から意識はあったんだけど、こりゃひどい。ほっとくと、すぐによぼよぼになってそうだ。その前に干上がると思うけど。
朝から成田へ。今回はクルマではなく、電車で出動だ。ただの見送りなので、砂を噛むような虚無感とともに成田エクスプレスで帰投。行きはスカイライナーだったんですが。
とりあえず結論。出発前の第2ターミナルでの食事は、○越の大衆食堂が吉。これは役に立つぞ。あと、食って裏切られた気分にならずにすむのってマクドくらいじゃないかなあ。
昨日受け取れなかったamazon.comから購入した『教養』が届く。パラパラと中身をあらためたが、なるほど、こりゃよさそう。読むのが楽しみではある。
12/2 ソノラマ作家と読者の集い
行ってきました。一応書いてますんで。
収穫。谷山由紀さんに会った。席隣。秋山完さんに会った。やっぱり席が隣。でもって岩本さんが2人はさんで向こう。
打ち上げでは、生夢枕獏(敬称略)を目撃するも、躊躇するうちに名刺を切らし、キマイラのハードカバーが出てたんだからそれ買ってくればいいものを、それも思い付かず、結局タイムアウトとか、生ひかわ玲子さんとお話とか(幡池さん多謝)いろいろすげえ体験させていただきました。
岩本さんには、唯一持ってったイーシャにサインもらって御満悦さ。なぜ天夢航海を持って行かなかったか! こんなに緑の…でもよかったんだが。
いやまさか、あんなにお近づきになれるとは思わなかったのでねえ。イーシャもダメもとで持ってったし。
で、イベントのメインは川尻監督版吸血鬼ハンターDだったんだけど、これがすごいの。公開になったらぜひ。これはちょっと見る価値ありますぜ。日本のアニメも捨てたもんじゃないどころか、なんかこう次元が違う感じでした。あれは見なきゃ。なぜ1年以上オクラかなあ。
あんまりクオリティ高すぎて、マイナーな上映形態を嫌ったってことかな。
あ、ちなみに海外ではすでに公開されてます。もっとこう、熱い評価が聞こえてこんか。
12/1 星虫3部作
ええと、さしてたいした書き手でもない人間がこう書くのもアレで、でも誤解を恐れずに書きますけど、岩本さんって言葉の使い方が野暮ったいよね。おいらだったら、三年寝太郎って発想が浮かんでも、それを作中で出すなんて絶対できない(恥ずかしくて)し、他の展開ももっとスマートにやろうとしちゃうと思うんですよ。でも、このスマートにってのが曲者で、必死こいて苦労してひねり出した割には、書き手の自己満足になっちゃったりね。
あ、明日お顔を拝見する(ていうか、拝見しました)のだし、ここで喧嘩売ろうって言うんじゃないです。ことわっときますが。
実際はまるきりその逆。
言葉の選び方がひどく野暮で、展開的には突っ込みどころ満載なのに(でもこれこそ本当に人のこと言えないけど)、なぜあんなに面白くてじーんと来るのでしょうかね。>星虫3部作
物書きの本質的な力の差というか、なんて言うんでしょう、とにかくどうあがいても届かないものというか、読んでてそういうのを感じましたね。岩本作品における言葉選びってのは、一見すると野暮ったかったり、直截的すぎるように思えるんですけど、逆にあの味を出しているのはそれなのかな、と思ったり。で、それはそのまま真似すればおなじような作風になるかと言えば、当然そんなことはないわけで。
そのことに気付くと、やっぱおれなにやってたんだろうなあとか思うわけですよ。いや、どうにもならんのはわかりきっているので、いままでやってきた通りにやるしかないんですけどね。むう。
というわけで、岩本隆雄氏の『星虫』、『鵺姫真話』、『イーシャの舟』は、ソノラマ文庫から絶賛発売中です。先に書いた理由で、入り口はほんのちょっと戸惑うかも知れないけど大丈夫。面白いのは絶対保証します。
じつは星虫、イーシャ…は以前新潮文庫から出ていたのの復刊(というか、ほぼ全面改稿なのだそう)です。なんとか菅浩江さんの『メルサスの少年』は手に入れたんだけど、星虫に目が行かなかったのはわが身の不覚であります。いやはや。作風的には、岩本さんの方がむしろ性に合ったと思うので。メルサス…ももちろん面白かったけど。いやフォローではなく。
っていうか、谷山由紀さんの時も思ったけど、おれ、こんな凄い人たちの中で書いてて許されるんだろうかね。いやほんと。
とか思ってたら、本当に谷山さんに会っちゃって、いろいろお話したりしたしな。おそれ多いことです。(12/3修正)
表紙へもどるます。/過去の日記へ