中国田舎料理 天元 定休日 :無休 |
西武池袋線富士見台南口を降り、正面の道を行って突き当たりを左に曲がったちょうど千川通りと交差するあたりの左手に、この天元はあります。
もともと中華屋さんだった店舗で新規開店したので、前の店のイメージがあるかも知れませんが、全然別の店です。
この店、なにがすごいかっていうと、まるっきり「ローカルな中華」ってことでしょうか。向こうで食べる料理に非常に近いのです。
で、値段もかなり安め。
フカヒレやらアワビやらはさすがにいい値段しますが、他の料理は、ほぼ千円前後におさまってます。もちろんそれより安い料理もいっぱいあって、特に前菜は五百円弱だったりするので(盛り合わせで千円!)、お得感爆発です。
安けりゃいいってもんじゃないんですが、とにかく現地の料理なので、なんか二重にお得な気分になれたりします。店主のご夫婦が、中国の方だと思うんですが、その辺の味覚で作ってますので。
さて、では、料理は具体的にどんなものが出るかと言うと、一番上のはビールなんかのお通しです。春雨を使ったあえ物かな。これは無難なところ。というか、お通しにしては美味しいんですが。
左の料理は、蟹と豆腐の辛み炒め。入っているものは絹さやと絹ごし豆腐、それに蟹(たぶん缶詰のズワイ)です。
これで九八〇円。
材料的には微妙なところですが、客への不誠実さからというよりは、どちらかというとコストを抑えるためのものでしょう。
味ですが、豆腐は絹ごしで口当たりが柔らかく、辛めのソースに対して味を優しくする役割を果たしています。絹さやの青臭さがいい感じで味を締めていて、とても好感の持てる一品と言えましょう。
で、右下の麺は、叉焼麺です。ここの麺類はラーメンのそれを予想して行くと大きく裏切られます。どっちかというと、主役は麺で、スープなんかは脇。平打ちっぽい麺は本当に美味しいです。スープはあくまで淡白で、味はついているものの、麺をくっつけず、保温するためのものと考えてもいいかも知れません。
ああ、あと叉焼がうまい。ものすごくうまい。叉焼単品でも扱っていて、この安い店で680円もするんですが、その理由がなんとなくわかったような気がします。
この他、この時は注文しなかったのですが、炒飯類がうまいです。特に海鮮と牛バラ肉の炒飯はかなりのもの。
他に、海鮮春巻なんかも行けます。3本で680円とこれもお高い感じですが、食べてみると、けっしてそんな印象は持たないと思います。
あと、1人前には多い量の前菜盛り合わせ(3種)が1,000円。普通は倍取られると思うんですが、この値段で大丈夫かなって感じ。
あと、ここ、ランチも凄いです。
まずお勧めは日替わり。炒め物が主の定食で、ごはんとスープ、香の物と杏仁豆腐がつきます。杏仁豆腐はちゃんとしたやつ。同じ量で、夜は300円するのがそのまんまついてきました。
あと、いろいろメニューはあって、全部行けるんですが、白眉なのは牛バラ肉あんかけの土鍋煮込みですねー。土鍋ものは他に茄子のがありますが、前日替わりで食べた茄子炒めのうまかったことを考えると、こっちも十分期待できますが。
これが、これが、これがッ! 牛バラ肉の土鍋あんかけだッ!!
この土鍋煮込みってのは、要するに牛バラ肉のあんを、土鍋に盛ったごはんと一緒に煮込んだものなんですが、どう見てもその辺の高めの店だと2,000円は取る代物です(あー当然スープ、香の物、杏仁豆腐はついてきます)。本当です。これだけで客呼べるって感じ。
もうちょっと高級にして、夜もやればいいのに。単品1,000円でも行けるよなあ。
いやー、味もさることながら、香りがねえ。持ってきて、土鍋のふたをぱんと開いてくれるんですが、これがいいんですよ。見た目ももちろん、封じられてる香りが、こうぱーっとですね。冗談抜きで、ランチ行ったらこれか日替わり。日替わりも、「こんなメニュー食い飽きたよ」ってものでもなにか違う可能性があるので、お試しになることをお勧めします。
いやー、土鍋物は今日食ったばかりなんですが、あんな凄いとは思わなかった。すくなくともあの一品においては、完全に源○輪の上行ってるなあ。あそこおしゃれだし、創作系だから目も引くんだけど、こう、なんつーかねえ。嫌いじゃないんですけどね。あの無骨さも。
追記:夜も土鍋ありました。茄子と、豚肉。値段は単品で\850。昼より高い。十分安いけど。
追記2:牛バラ肉土鍋もありました。値段は単品で\880。
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